へぼ日記・・・/2005-04-19
の編集
Top
/
へぼ日記・・・
/
2005-04-19
[
トップ
] [
編集
|
差分
|
履歴
|
添付
|
リロード
] [
新規
|
一覧
|
検索
]
寄合所案内
寄合所案内
桜ミラー
XREAミラー
編集鯖
テス鯖
-- 雛形とするページ --
(no template pages)
「さて・・・話しましょうか」 ~ 7人・・ではなく6人が囲炉裏を囲んで座り、少し落ち着いたところで国久は話はじめた ~ 「男の素性から追っていったほうが早そうですから、まず男のことから説明させていただきます」 ~ 5人は国久を見て、うなづいた ~ 囲炉裏の炭が火にあおられてチリチリと音をだす ~ 昼から少し傾いた、夕方に近い時間であった ~ 「男の名は小笠原定宗。もと甲斐の侍大将でした」 ~ 「何?甲斐の侍大将だと?」 ~ 恒邑は国久に問いかけた ~ 「はい、16歳ごろまでは・・・」 ~ 「なぜ抜けた?」 ~ 「今からお話しますので・・・」 ~ 国久は目で恒邑を制した ~ 「まず定宗は着々と勲功をかせぎ、あっという間に侍大将となりました」 ~ 早々ない話・・・ ~ 「そして18歳の冬、戦へでたのです」 ~ ―それは・・・ ~ 「もしかして、斉藤家と武田家が信濃をめぐって争ったという?」 ~ 城戸は聞いた ~ 「はい、そのとおりです。結果として斉藤家が奪取しましたが・・・」 ~ 「それがどうかしたのかい?」 ~ 三太郎は横にあった桜餅を手にとっていった ~ 「はい。そのとき、定宗の父・兄、親戚のほとんどは殺されたそうです」 ~ 当時、といっても去年のことだが ~ その戦は大国同士が領地をめぐって争ったため、大きな戦となった ~ 双方共に被害を出しながら一歩も退かず・・・ ~ 結果、なんとか勝った斉藤家が信濃を占拠、武田家は甲斐一国となった ~ そのときの戦は激戦となったため、死傷者の数はとてつもなく多く、略奪なども絶えなかったという ~ 「つまりだ、恨みを晴らすべく斉藤家にきたというわけか」 ~ 恒邑はいった ~ 「ご名答。そこで侍になるはずでしたが・・・実は陰陽師の者から誘われてましてね」 ~ 「何を?」 ~ と間をあけず小三田がいった ~ 「陰陽師にならぬか、と・・・」 ~ 平次郎は納得し ~ 「なるほど、だから死霊を操れるのか」 ~ といった ~ これに国久もうなづき ~ 「ええ、今となっては危険です・・・」 ~ 「しかし、だれだぁ?そいつ誘ったのは」 ~ 三太郎は呆れ顔でいった ~ が、国久の顔は暗くなった ~ 三太郎はそれを見て多少動揺した ~ 「それは・・・我が村長です・・・」 ~ 5人は多少なりとも驚いた ~ 在野の法師があんな村にいたとは・・・と ~ 「村長は定宗を陰陽師として育て、一緒に村をおこしたのです」 ~ 最初は大人しく、普通の優男だった・・・と国久は定宗のことをいう ~ 「しかし、親族を殺された念が定宗からはなれず・・・村を出た後は行方不明に・・・」 ~ 「そして、つい最近例の場所で見つかり、今こうしている、と?」 ~ 「恒邑さん、あなたには大抵のことは話したはず・・・」 ~ 多少沈黙ができた ~ しかし、そこに宗栄の大きないびきが聞こえた ~ 「しっかしあいつ、あそこまで爆睡できるかぁ?」 ~ と三太郎はボソっとつぶやいた ~ 「そして今、復讐を成そうとしているのです」 ~ 「それで退治しよう、というわけですかな?」 ~ 小三田は目つきを鋭くして聞いた ~ 「はい」 ~ また、沈黙が屋敷を覆った ~ はぁ、というため息がして、その少しの沈黙の間は破られた ~ 「とりあえず、準備だ」 ~ と恒邑は皆にいった ~ 小三田・平次郎はすぐ姿を消し、三太郎も宗栄を叩き起こしてつれて帰った・・・ ~ 城戸も釈然としない話にとまどいながらも、自分の屋敷へと帰っていった ~ 皆が去ったあと、国久はいう ~ 「もと戦友といいましたね・・・」 ~ 「ああ・・・」 ~ 「本当なら・・・ここにもう一人いるはずですが・・・」 ~ 「仕方のないこと、あやつがとった行動は今さら後戻りできるわけがない」 ~ 恒邑ははっきりいう ~ 「あの人にあんな過去があるとは・・・」 ~ 「私もつい最近知らされた」 ~ 「・・・」 ~ 恒邑はとっくりにはいっている酒をお猪口へくみ、飲んだ ~ 「今は今、昔は昔。過去は切り捨てろ」 ~ 「・・・」 ~ 非情ともいえそうだが、恒邑は国久を気遣っていった ~ もうこれ以上悔やんでも意味がないからだ ~ 「さあ、準備をしよう・・・」 ~ 国久は重い腰をあげ、屋敷へ帰った行った ~ 恒邑は自らの屋敷に飾ってある物を見た ~ ひとつだけ違う物が飾ってあった ~ それは戦友の者であった ~ 「一期一会とはよくいったものだなぁ・・・」 ~ そしてまた、酒をのむ ~
タイムスタンプを変更しない
「さて・・・話しましょうか」 ~ 7人・・ではなく6人が囲炉裏を囲んで座り、少し落ち着いたところで国久は話はじめた ~ 「男の素性から追っていったほうが早そうですから、まず男のことから説明させていただきます」 ~ 5人は国久を見て、うなづいた ~ 囲炉裏の炭が火にあおられてチリチリと音をだす ~ 昼から少し傾いた、夕方に近い時間であった ~ 「男の名は小笠原定宗。もと甲斐の侍大将でした」 ~ 「何?甲斐の侍大将だと?」 ~ 恒邑は国久に問いかけた ~ 「はい、16歳ごろまでは・・・」 ~ 「なぜ抜けた?」 ~ 「今からお話しますので・・・」 ~ 国久は目で恒邑を制した ~ 「まず定宗は着々と勲功をかせぎ、あっという間に侍大将となりました」 ~ 早々ない話・・・ ~ 「そして18歳の冬、戦へでたのです」 ~ ―それは・・・ ~ 「もしかして、斉藤家と武田家が信濃をめぐって争ったという?」 ~ 城戸は聞いた ~ 「はい、そのとおりです。結果として斉藤家が奪取しましたが・・・」 ~ 「それがどうかしたのかい?」 ~ 三太郎は横にあった桜餅を手にとっていった ~ 「はい。そのとき、定宗の父・兄、親戚のほとんどは殺されたそうです」 ~ 当時、といっても去年のことだが ~ その戦は大国同士が領地をめぐって争ったため、大きな戦となった ~ 双方共に被害を出しながら一歩も退かず・・・ ~ 結果、なんとか勝った斉藤家が信濃を占拠、武田家は甲斐一国となった ~ そのときの戦は激戦となったため、死傷者の数はとてつもなく多く、略奪なども絶えなかったという ~ 「つまりだ、恨みを晴らすべく斉藤家にきたというわけか」 ~ 恒邑はいった ~ 「ご名答。そこで侍になるはずでしたが・・・実は陰陽師の者から誘われてましてね」 ~ 「何を?」 ~ と間をあけず小三田がいった ~ 「陰陽師にならぬか、と・・・」 ~ 平次郎は納得し ~ 「なるほど、だから死霊を操れるのか」 ~ といった ~ これに国久もうなづき ~ 「ええ、今となっては危険です・・・」 ~ 「しかし、だれだぁ?そいつ誘ったのは」 ~ 三太郎は呆れ顔でいった ~ が、国久の顔は暗くなった ~ 三太郎はそれを見て多少動揺した ~ 「それは・・・我が村長です・・・」 ~ 5人は多少なりとも驚いた ~ 在野の法師があんな村にいたとは・・・と ~ 「村長は定宗を陰陽師として育て、一緒に村をおこしたのです」 ~ 最初は大人しく、普通の優男だった・・・と国久は定宗のことをいう ~ 「しかし、親族を殺された念が定宗からはなれず・・・村を出た後は行方不明に・・・」 ~ 「そして、つい最近例の場所で見つかり、今こうしている、と?」 ~ 「恒邑さん、あなたには大抵のことは話したはず・・・」 ~ 多少沈黙ができた ~ しかし、そこに宗栄の大きないびきが聞こえた ~ 「しっかしあいつ、あそこまで爆睡できるかぁ?」 ~ と三太郎はボソっとつぶやいた ~ 「そして今、復讐を成そうとしているのです」 ~ 「それで退治しよう、というわけですかな?」 ~ 小三田は目つきを鋭くして聞いた ~ 「はい」 ~ また、沈黙が屋敷を覆った ~ はぁ、というため息がして、その少しの沈黙の間は破られた ~ 「とりあえず、準備だ」 ~ と恒邑は皆にいった ~ 小三田・平次郎はすぐ姿を消し、三太郎も宗栄を叩き起こしてつれて帰った・・・ ~ 城戸も釈然としない話にとまどいながらも、自分の屋敷へと帰っていった ~ 皆が去ったあと、国久はいう ~ 「もと戦友といいましたね・・・」 ~ 「ああ・・・」 ~ 「本当なら・・・ここにもう一人いるはずですが・・・」 ~ 「仕方のないこと、あやつがとった行動は今さら後戻りできるわけがない」 ~ 恒邑ははっきりいう ~ 「あの人にあんな過去があるとは・・・」 ~ 「私もつい最近知らされた」 ~ 「・・・」 ~ 恒邑はとっくりにはいっている酒をお猪口へくみ、飲んだ ~ 「今は今、昔は昔。過去は切り捨てろ」 ~ 「・・・」 ~ 非情ともいえそうだが、恒邑は国久を気遣っていった ~ もうこれ以上悔やんでも意味がないからだ ~ 「さあ、準備をしよう・・・」 ~ 国久は重い腰をあげ、屋敷へ帰った行った ~ 恒邑は自らの屋敷に飾ってある物を見た ~ ひとつだけ違う物が飾ってあった ~ それは戦友の者であった ~ 「一期一会とはよくいったものだなぁ・・・」 ~ そしてまた、酒をのむ ~
テキスト整形のルールを表示する