謎陰陽記す。
まず与力昇進試験の達成に関して報告する必要があるだろう。私は与力職に任ぜられ、脇坂秀勝の下に配属された。そして脇坂隊長より義の鉄扇なる装備品の授与を受けた。魅力が大幅に上昇する装備品である為に、鍛冶屋にとってはかなり有用と言えよう。
授与される装備品は、それが如何なる物であってもその報告の価値を決して下げる物ではないとはいえ、矢張り無用な装備品よりは有用な装備品の方が喜ばしいのは確かだ。
与力昇進に伴う、小谷城内諸将の反応変化を確認する。私個人の印象としては、只の与力に対しては些か丁重過ぎる感もある。先鋒陣よりも更に前方にある塁に配置されると思しき武将は既に様付けであるし、薬師型の武将からは敵対勢力より私に対して刺客が放たれる事に危惧していた。このあたりは勢力毎の特色の範囲内ではあるが。
なお城内において弓削家澄なる鉄砲装備の鍛冶屋型武将を発見する。恐らくは配属となった者には装備品として鉄砲を授与されるのであろう。私は鍛冶屋であるからには昇進時に弓削家澄の下に配属となる可能性は決して低くないだろう。
些か短いものの、与力昇進に伴う報告を此で終える。
依って件の如し。